何が起きても「直ちに影響ない」で済ますつもりだろ!と怒っている人たちへ

2011/04/15 11:05 | 0 Comments

先日書いた「枝野さんは大丈夫だって言ってたじゃないか」問題についての補足である。そのエントリでは、健康被害の問題については政府はそれほど間違った対応はしていないよ、と書いた。ただ、やはり「直ちに影響ない」という言い方がどうしても気になる人がいるようだ。今回言いたいのは「影響がありそうだと判断したら、ちゃんと対応してるみたいですよ」ということである。

●京大の研究者による調査と発表

最近、飯館村「人が住めるレベルではない」 京大助教らが現地調査というニュースがあった。

今中氏は、3月28、29の両日、飯館村の130地点で空気中や土壌で放射線量を測定。原発から遠い同村北部の空気中の放射線量は1時間当たり3~4マイクロシーベルトだったのに対し、原発に近い南部に行くと20マイクロシーベルト程度に上がったことを説明した。

3カ月居続けた積算被ばく量は100ミリシーベルトに達するといい、「原子力安全委員会の防災指針で『避難』とされる50ミリシーベルトを超える」と危険性を述べた。

実際に現地で放射線量を計測し、その上で避難すべきという結論を出すのは意義のあることだと思う。北海道新聞の記事で、見出しでは「人が住めるレベルではない」となっているが、本文では「人が住むのに適したレベルではない」となっていて、なんだか微妙なところではある。単純計算であれば「このままだと3ヶ月で100ミリシーベルトの被曝になる」ということは、事故から1ヶ月経過の現時点では、まだ避難基準である50ミリシーベルトには達していないはずだ。だから「今すぐ避難しろ」ではなくて「人が住むのに適したレベルではない」という言い方になったのではないか。(ちなみに医学的には、200ミリシーベルトの被曝までは「臨床症状が確認できず」となっている。)

●じゃあ政府の対応は?

そして、放射線量が高い地域があることは政府もちゃんと把握していて、数日前に「そろそろ避難してくれ」という発表をしている。「今すぐ」ではないけれど今後1ヶ月以内には避難するべき、という判断は、避難基準である50ミリシーベルトという数値、そして京大原子炉実験所が計測した20マイクロシーベルト毎時という数値と照らし合わせても、おおよそ妥当であると言えそうだ。(0.02ミリ毎時 x 24時間 x 30日を計算すると、おおよそ14ミリ/1ヶ月になり、飲食による内部被曝を同程度の影響と仮定すると、2~3ヶ月で50ミリを超えることになる。)

また、飯舘村については2週間ほど前に被曝線量の検査を行っている。被曝線量が高くなっている可能性がある場所については、個別に対応しているというわけだ。これらの例からも、政府が「直ちに影響があるレベルでない」という言い方ですべて済ませようとしているわけではないことが分かるはずだ。

というわけで「何が起きても『直ちに影響ない』で済ますつもりだろ!」と怒っている人たちがいたら、これらのソースを示しながら「そうとも限らないみたいですよ」となだめてあげてください。「政府の犬め!」と罵られる可能性はありますけどね。

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