「友愛」がヤクザ的概念かどうか調べてみた
2009/09/01 12:58 | 0 Comments
最近「友愛」というキーワードをよく見かけるようになった。とは言っても、今の政治について語れるだけの知識があるわけではないので、例によって語源とか翻訳とか、そういう話です。
友愛というと、「自由・平等・博愛(友愛)」みたいな感じで使われることが多いようだ。ただ、ふと思ったのは塩野七生が「自由・平等・博愛と訳されることが多いけれど、博愛というよりは同志愛といった方がいいのではないか」ということをどこかで書いていて(ソースは忘れた)、それでちょっと気になって調べてみたのだ。
まず国語辞書で博愛と友愛を調べてみると、こんな感じだ。
博愛
すべての人を等しく愛すること。
友愛
兄弟間の情愛。また、友人に対する親しみの情。友情。
友愛が身内向けなのに対して、博愛の方は「全人類を分け隔てなく愛する」というニュアンスのようである。(確かに博愛主義者というと、キリストみたいなイメージがピッタリ来る。)やはり博愛と友愛は全然違う意味ということになりそうだ。
じゃあ「自由・平等・博愛」って元々は何を訳したものなんだろうか。これまた調べてみると、どうやら「liberté égalité fraternité」らしい。そして、これを英訳したものが「liberty equality fraternity」というわけだ。ということで、この「fraternity」を辞書で調べてみると、「兄弟の間柄[情愛]; 友愛団体; 同業[好]者仲間; 〔米〕 男子学生の同好会 ((cf. sorority)).」となっていて、結局ニュアンスがはっきり分からない。今度は英英辞典でfraternityを調べてみると、「a feeling of friendship between members of a group」となっている。訳すとすれば「グループのメンバーに対する愛情、友情」とでもいったところだろう。塩野七生が書いていた「同志愛」というのはこういうことみたいですな。要は「お兄ちゃんはヤクザだけど妹の私には優しかったんです!!」みたいな感じで、やっぱりちょっとヤクザっぽい感じ。
ついでに、自由が「liberty」になってるけど、「freedom」とはどう違うのかも調べてみた。
・freedom
the right to do what you want without being controlled or restricted by anyone
・liberty
the freedom and the right to do whatever you want without asking permission or being afraid of authority:
こちらの方はそれほど大きな違いはないが、libertyの方が「permission」とか「authority」が関係している分、より政治的なニュアンスが強いように思える。これと友愛のニュアンスを含めて考えると、「自由・平等・博愛」というのは理想やキレイごとではなくて、もっと血なまぐさくて暴力的な「革命スローガン」だったのかもしれんね。まあフランス革命って処刑とか粛正とか、そんなイメージしかないのだが。
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